ある夏の日──
突然、東京を襲った大規模な爆弾テロ。
平穏なこの国を眠りから覚ました事件の犯人は、
たったふたりの少年だった──。
“スピンクス”と名乗る犯人たちの、
日本中を巻き込んだ壮大なゲームがいま、始まる。
核燃料再処理施設の壁に描かれた「VON」の文字。それが全ての始まりだった。
そして夏、動画投稿サイトに謎めいたメッセージがアップされる。
スピンクス1号・2号と名乗る二人は告げる。
「新宿方面ではところによりでっかい火花があがるでしょう……」
都庁を襲った爆弾テロ。その騒動に巻き込まれたリサは、
自分が会ったあの二人――ツエルブとナインが犯人と知り狼狽する。
混乱する警視庁を尻目に
スピンクス1号・2号の新たなメッセージ動画がアップされる。
ナインとツエルブのアジトにつれてこられたリサ。
だが、リサの処遇をめぐってナインとツエルブの意見は合わない。
スピンクスのハッキングで捜査情報を流出させられた警視庁のもとに
アメリカからある人物がやってくる。
アメリカからやってきた少女ハイヴはスピンクスのテロの裏をかいてきた。
ナインは、彼女が地下鉄のテロを妨害していたと直感する。
ハイヴは自分たちを恨んでいるのか?と気に掛けるツエルブ。
そんな中、スピンクスを名乗る何者かから、
新たな犯行予告が届く。
羽田空港の電光掲示板に映し出されるチェスの問題。
それはハイヴからナインにあてた“挑戦状”だ。
ツエルブは監視カメラの死角を縫って反撃の準備を進める。さらに空港に駆けつける柴崎。
爆弾を巡り、水面下で激しい攻防が行われる。
無期限の休職を言い渡された柴崎。
だが、独自に捜査を続け、テロの標的に共通して関係のある団体「新進平和塾」の関係者を訊ねる。
そのころ、ナインとツエルブはアジトを変えようとするが、
古いアジトにいるリサに荷物が届き……。
リサをとらえたハイヴは、ナインとツエルブを呼び出す。
リサを助けるべきかどうか。
二人の時間は限られている。
その一方、調査を続けていた柴崎はアテネ計画の存在を知る。
アテネ計画とは一体何だったのか。
ようやく探り当てた関係者の青木は、柴崎に重い口を開く。
警視庁に出頭したナイン。
ナインは原子爆弾をセットしてきたことを伝え、爆発を止めるかわりにある要求をする。
一方、柴崎はアテネ計画の中心人物、間宮俊造の元へと赴く。
全ての真実が今、白日の下にさらされようとしている。